- 予算区分
- AN 所内公募B
- 研究課題コード
- 1515AN001
- 開始/終了年度
- 2015~2015年
- キーワード(日本語)
- ボルネオ,生物多様性,生態系サービス,集落保護林
- キーワード(英語)
- Borneo, Biodiversity, Ecosystem service, Culturally reserved forest
研究概要
ボルネオ島の先住民集落の保護林が、断片化しながらも地域の樹木の種多様性を保持する役割を持つこと、地域住民の生活にとって重要な資源を供給していること明らかにする。集落保護林が、生物多様性保全と地域住民の利用が両立する場であるかを検討する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
ボルネオ島では、油やしプランテーション開発によって低地の熱帯原生林はほぼ壊滅状態であり、農村地帯でも集落が所有する保護林がパッチ状に残るのみである。有効な保全策の立案には、生物多様性と人の利用が将来に渡って維持されることが十分考慮される必要がある。本研究では、先住民・地域社会のニーズを反映させた保全策の提案に向けて、集落保護林の生物多様性の現状、地域の人々による利用状況を明らかにし、集落保護林が生物多様性の保全と地域住民の利用を両立する場であるかを検討する。
今年度の研究概要
研究内容
1)集落保護林が保有する樹木種多様性の現状とそれに影響を与える要因
断片化の程度や利用が異なる集落保護林5-10箇所に毎木調査プロットを設けて樹木の種多様性の現状を把握する。各プロットの種多様性及び地域の種多様性に影響を与える要因を統計解析によって抽出する。
2) 地域社会における集落保護林の利用
地域住民にインタビューを行い、集落保護林の現在の利用頻度、場所、内容、意識と過去との違いを調査し、利用の実態を明らかにする。
3) 集落保護林の保全価値
1) 2)の結果から、生物多様性と地域住民の利用の関係を解析する。生物多様性保全と地域住民の利用が両立する場となるような集落保護林の保全優先順序について検討する。
- 関連する研究課題
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
課題代表者
竹内 やよい
- 生物多様性領域
生物多様性評価・予測研究室 - 主任研究員
- 理学博士
- 生物学,林学