- 研究課題コード
- 1822CD004
- 開始/終了年度
- 2018~2022年
- キーワード(日本語)
- 永久凍土,サーモカルスト,リモートセンシング,北極,衛星「だいち」
- キーワード(英語)
- permafrost,thermokarst,remote sensing,Arctic,ALOS
研究概要
永久凍土(地下氷)の融解が引き起こす地盤沈下(サーモカルスト)は近年になり顕著に増加している極域の自然災害である。サーモカルストは北極陸域の地形を不可逆的に変化させ、極域の人々の生活や動植物の生態やインフラの健全性に多大な影響を及ぼす。一方、温暖化で融解する永久凍土は主要な温室効果ガスの放出源としてその挙動の解明が急がれている。しかしながら、どれだけの量の凍土(地下氷)がどれだけの速度で融解しているのか、従来の光学リモートセンシングや現地調査では、広範囲かつ定量的な議論が不可能であった。本研究では、表面植生の影響が少ないL バンド合成開口レーダ(SAR)を使用した干渉SAR 解析を行い、サーモカルストの広域的評価を行う。アラスカで進行中のNASA による北極陸域研究(ABoVE)と連携し、SARおよび光学画像解析などの衛星観測と集中的な現地調査を併せてサーモカルストの時空間変動を評価することを目的とする。変化の最も著しい北東シベリア、アラスカ・ツンドラ域の永久凍土帯を検証・評価対象とし、相互比較から極域の凍土変化を予測する
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究では、表面植生の影響が少ないL バンド合成開口レーダ(SAR)を使用した干渉SAR 解析を行い、サーモカルストの広域的評価を行う。アラスカで進行中のNASAによる北極陸域研究(ABoVE)と連携し、SARおよび光学画像解析などの衛星観測と集中的な現地調査を併せてサーモカルストの時空間変動を評価することを目的とする。変化の最も著しい北東シベリア、アラスカ・ツンドラ域の永久凍土帯を検証・評価対象とし、相互比較から極域の凍土変化を予測する。
今年度の研究概要
引き続き、アラスカツンドラ地域の凍土中有機炭素の年代データを用いて、過去の炭素蓄積の変遷についての解析を行なった。
外部との連携
アラスカ大学、JAXA、北海道大学、三重大学
- 関連する研究課題
課題代表者
内田 昌男
- 地球システム領域
- 主幹研究員
- 博士(農学)
- 化学,地学,理学